プレスリリース
(株)国際電気通信基礎技術研究所 平成12年7月12日
(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、脳科学研究者にfMRI装置(注)を利用した研究環境を提供する
「ATR脳活動イメージングセンタ」を本日付で同研究所内に設立し、サービスを開始します。 fMRI装置は人間の種々の運動・学習・記憶等に関連する脳の活動部位を知るために用いられる実験装置で、 現在の脳研究には欠かせないものとなっています。 しかしながら研究専用のfMRI装置を設置している研究機関は少なく、 脳科学研究者が自由にfMRI装置を利用する環境が十分整っているとはいえません。この問題を解消するために、 「ATR脳活動イメージングセンタ」では、 fMRI装置を用いた実験の準備から分析までを一貫してサポートするサービス体制を整えました。 ATRでは、fMRI装置を利用する様々な研究のアイデアをお持ちの脳科学研究者を積極的にサポートしていきます。 さらに、当センタを京阪奈地域におけるfMRIセンタとして位置付けるだけでなく、 脳神経科学研究のCenter of Excellence として、今後活動を拡めていくことを目指します。 なお、ATRでは、7月12日に当センタの紹介を兼ねて、開所式を開催します。 式に引き続き、日本を代表する脳研究者でいらっしゃる柴崎浩 京都大学大学院教授、 外山敬介京都府立医科大学名誉教授・島津製作所基盤技術研究所顧問 による特別講演を企画しております。 (注) fMRI装置:Functional Magnetic Resonance Imaging(機能的磁気共鳴画像)装置の略語。 基本的には、病院に設置され、 脳等の臓器の形態的・機質的異常を画像診断するMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と同じもの。 fMRIは特殊な撮像プログラムや実験方法を組み合わせて、 視聴覚刺激・四肢運動・言語活動・学習等の種々の脳機能に関連して活動する部位を同定する技術。 fMRI装置は、通常のMRI装置に上記の実験が可能となるようにソフトウェアや周辺機器を整備したシステムのこと。 [ATR脳活動イメージングセンタ概要]
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