ATR オープンハウス2021

PROGRAM
11.11[THU]
11.12[FRI]
講演
脳情報科学
深層インタラクション
無線・通信
生命科学
関連会社・パートナー機関
パートナー機関

講演

13:00-13:30

社長講演

ATR創立35年の
温故知新
代表取締役社長 浅見 徹さんの写真

代表取締役社長浅見 徹

ATRは事業の中心を基礎研究を据えたユニークな株式会社です。 利潤追求の株式会社と事業内容に乖離を抱えながら創業35周年を迎えることができたのは、ひとえに関係各位の温かいご支援・ご協力、優秀な先輩諸兄・研究者の努力の賜物と思います。この講演では、現在からバックキャストする形で、昨今ようやく実用化された光衛星間通信、音声翻訳、VRを使った臨場感通信などの具体的テーマを題材に、35年前のATR創業期に何を考えて研究テーマを考え、どう進めてきたかを紹介します。次に、フォアキャストする形で、2050年にどのような夢を見て研究しようとしているのか、また、その最初のステップとして、大阪・関西万博にどのような貢献をしたいと考えているか、抱負を述べます。

13:30-14:00

テーマ講演

複数データ統合による
脳情報の可視化
脳情報解析研究所 計算脳イメージング研究室 室長 山下 宙人さんの写真

脳情報解析研究所 計算脳イメージング研究室 室長山下 宙人

脳研究の目的の1つは、感覚・思考・運動などさまざまな脳情報処理がどこでどのように行われているのか解明することです。ATR計算脳イメージング研究室では、特性の異なる複数の脳活動計測データを機械学習アルゴリズムを用いて統合することにより、1秒以内のごくわずかの時間の間に、脳がどこでどのような処理を行っているのかを可視化する技術の開発に取り組んできました。本講演では、時間分解能に優れた脳波・脳磁図データと空間分解能に優れた機能的MRIデータを統合して脳内の電気活動を可視化する VBMEG法と、VBMEG法を拡張し構造結合上に電気活動をマッピングする電流伝達マッピング法を紹介します。

14:00-14:30

テーマ講演

生体精密情報
デジタルツイン
佐藤匠徳特別研究所 所長 佐藤 匠徳さんの写真

佐藤匠徳特別研究所 所長佐藤 匠徳

バーチャル空間に個人の生体情報レプリカを再構築する「生体精密情報デジタルツインシステムにより、誰もが、いつでも、どこにいても(平時でも、災害時、パンデミック時でも)、一人ひとりがリアルタイムで高精度な予防医療・先制医療を享受できることが可能になります。本講演では佐藤匠徳がバイオ/数理情報/工学/臨床医学の各分野の研究者をとりまとめ、ワンチームで推進する生体精密情報デジタルツインシステムの研究開発について紹介いたします。

研究開発セッション1

10:30-11:20

深層インタラクション

モラルインタラクション(3件)

ロボットは、将来,店員や警備員といった対人サービスが期待されています。これらのサービスでは、様々な低モラルの行動を予防し、環境に安心感をもたらす役割を担っています。しかし、現状のロボットでは、他者として尊重される存在となっておらず、安心感をもたらす「モラルインタラクション」の能力に欠如しています。本セッションでは、モラルインタラクションを実現させるための取り組みについて紹介致します。

モラル・インタラクション:街角環境で人々と共生するロボットの課題 基礎 研究員 佐竹聡
ロボットは、将来,店員や警備員といった対人サービスが期待されています。これらのサービスでは、人々の目がもたらすような安心感を実現する必要があります。本発表では、これまでに進めてきたロボットサービスを紹介し、その中で明らかになってきたモラルインタラクションへの課題と取り組みに関して紹介致します。
人々を注意するためのインタラクション技術 基礎 研究員 佐竹聡
モラルインタラクションの1つとして、人々の不適切な行動に関する注意が挙げられます。しかし、単に人々に近づき注意する能力をロボットへ導入しただけでは、効果的な注意喚起が出来ない事が明らかになってきました。本発表では、ロボットによる効果的な注意を実現するための取り組みに関して紹介致します。
Shop worker robot with friendly guidance
and appropriate admonishments 基礎  連携研究員 Sachi Natasha Edir
This presentation is about a shop worker robot that can guide customers to products’ locations and admonish the ones without face masks.
15:00-15:50

生命科学

ATRにおける
生命医科学基礎研究の
取り組み(3件)

生命の根本にある基本的で普遍的な原理をあぶりだし、その原理に基づいて、多様な生命のふるまいを予測・制御し、さらにヒトの疾患を予防・治療するための研究開発を行い、将来の「何時でも何処でもライブクリニック」という未来社会の実現に貢献します。

唾液腺の全細胞地図 : マウス・ヒトの全細胞トランスクリプトーム解析
~唾液腺の1細胞バイオロジー~ 基礎 主任研究員 浦山恭次
近年、1細胞バイオロジー解析技術の発展に伴い、1細胞レベルでの遺伝子発現解析が出来るようになり、細胞の多様性や階層性の解析が出来るようになりました。今回、世界で初めてヒトとマウスの両方の唾液腺からの1細胞遺伝子発現解析を実施し、唾液腺の全細胞地図を作製しましたので、ご紹介いたします。
バーチャル1細胞トランスクリプトーム
~様々な臓器を細胞単位で見る~ 基礎 研究員 手島健吾
1細胞トランスクリプトームは臓器の状態を細胞単位という高解像度で明らかにでき、疾患進行の詳細の解明などに役立ちます。一方で、倫理的理由や実施負担の大きさなどによりヒト組織や同一個体の多臓器での細胞単位の解析は容易ではありません。そこで、臓器単位のデータから細胞単位のデータを予測計算する手法を開発しました。
隠れ心房細動リスクの層別化アルゴリズムの構築 基礎 研究員 小沢哲
潜在的な心房細動(隠れ心房細動)は、大多数が無症状であることから現状では検出が極めて困難です。そこで、心房細動の患者と健常者からそれぞれ取得した多階層情報をもとに、心房細動リスクを段階的に評価できる心房細動リスク層別化アルゴリズムの構築を目指します。
16:00-17:00

深層インタラクション

アンドロイド
インタラクション(4件)

日常社会において人と共生できるロボットの実現を目指して、アンドロイドロボットを用いて人と自然に関わるための対話機能や非言語表出機能、人の状態の認識等についての研究開発を行っています。

人と日常対話を行う対話アンドロイドの研究開発 基礎 客員研究員 港隆史
今後、人とロボットが社会の中で共生するようになると、ロボットの日常対話能力が不可欠になると考えられます。そこで本研究ではこれまでに、日常対話が可能な自律アンドロイドの開発を行ってきました。本発表では、これまでの開発成果について紹介します。
アンドロイドロボットによる否定的表出(不機嫌・怒り)の効果 基礎 チームリーダ 石井カルロス寿憲
アンドロイドロボットに不機嫌さや怒りの否定的な表出を実装し、コロナ禍の御時世において、マスク着用を人に強要するのに適切・効果的であるかについて被験者実験を通して調べた。本発表では、その研究成果について紹介します。
複数人との対話を通して人間関係構築を支援する日常対話アンドロイド 基礎 研究技術員 船山智
人は日常対話を通して、他人の好みや意見を知り、他人との関係性を構築していきます。日常対話が可能なロボットは、対話を通して人と人の関係構築を支援することができるようになります。本研究では、ロボットが複数人と対話するための戦略や、その効果について研究を行っています。
自律対話型アンドロイドの社会実装に向けた取り組み 応用 研究員 境くりま
人に酷似したアンドロイドは人と親和的にインタラクションできる反面、振る舞いの設計が困難となります。これは、アンドロイドを社会実装する上で問題となります。本研究では、簡単にアンドロイドを制御できるミドルウェアを開発しました。本発表では、開発したミドルウェアと、ロボットコンペでの応用について紹介します。

研究開発セッション2

10:30-12:00

脳情報科学

脳情報の解読と
BMI技術(7件)

脳機能の計算論的理解に基づき、脳内情報を解読し、身体機能の治療、回復、補綴、補完を可能とするBMI を開発し、臨床応用と情報通信に役立てることをめざしています。

脳情報デコーディング 応用 研究技術員 塚本光昭
ヒトの知覚や意図、心理状態などを脳活動から予測する脳情報デコーディング技術を開発し、この技術を利用した脳機能の解明を進めると同時に、身体運動や発声を介さない新たな情報通信技術の確立を目指します。
深層イメージ再構成 応用 研究技術員 塚本光昭
われわれは、ヒトの脳と深層ニューラルネットワークの階層的情報表現の間の相同性を発見しました。この相同性により、脳活動から深層ニューラルネットワーク信号へのデコーディングが可能になります。この研究では、脳から変換した信号による画像の最適化を行うことで、ヒトの脳活動から心的イメージを可視化しました。
Withコロナに向けた遠隔ニューロリハビリテーションシステムの研究開発
~ICTとAI技術を活用したリハビリテーションのパーソナライゼーション~ 応用  研究員 寺前達也
本研究は地域医療格差解消のための遠隔ニューロリハビリテーションシステムの実現を目標としています。その中でICTやAI技術を活用して利用者の個別性に寄り添ったパーソナルリハビリシステムの研究開発を行っています。また、実際に臨床拠点としてリハ施設と連携し、開発したシステムの安全性や効果の検証を進 めています。
ヒトと共存できる人型ロボットのための、多様な運動の実時間学習技術の開発
~ヒトの脳と身体機能の計算論的理解がもたらすロボットの高い運動学習能力~ 基礎 研究員 石原弘二
ヒトと共存する人型ロボットには、人間のように、様々な運動を状況に応じて行う能力が必要不可欠です。この能力を持たせるために、本研究では、ヒトの運動制御の知見から着想を得て、人型ロボットの運動制御技術を開発しました。開発した技術を用いて、人型ロボットのモデルにおいて多様な運動を、適応的に実時間で学習し、生成できるようになりました。
脳内における価値判断:抽象化思考を生み出すための鍵 基礎 研究技術員 島藤安奈
抽象化思考とは、多くの情報の中から本質的な情報を抜き出して組織することです。本研究では、人間が未知の新しい規則を学習する時にどのように抽象化思考 をしているのかを検証し、その脳活動をfMRIで測定しました。参加者の抽象化思考を使用する能力は、時間の経過とともに向上しました。この効果は、価値信号と価値判断に関わる脳領域によって生じます。
ニューロフィードバックによる精神疾患治療 応用 研究員 茂木智和
うつ病をはじめとした精神疾患は、ある特定脳領域の変化というより、脳全体のネットワーク変化が関連していると考えられています。そこで個人の脳ネットワーク状態を可視化し、コントロールすることでうつ病治療を目指すニューロフィードバックを研究しています。
コロナ禍におけるインターネット関連障害の動向と
ニューロフィードバックによる治療 応用報道発表 研究技術員 岡大樹
急速な技術の発展に伴い、インターネット・オンラインゲームなどへの依存が増加し社会問題となっています。我々の調査では、コロナ禍でその傾向が一層顕著になっていることが分かりました。我々の研究室では、これらの問題に対処すべく、デコーディッドニューロフィードバック(DecNef)を用いた、患者苦痛の少ない新規の治療法開発に取り組んでいます。
14:30-15:30

脳情報科学

脳研究を支える
解析基盤技術(4件)

統計や機械学習の理論に基づいた脳の機能を理解するための手法の開発、また、それに基づいたコミュニケーション技術の開発を目指しています。

光ポンピング磁力計を用いた脳磁場計測システムの開発
~簡便で高精度な脳活動の可視化を目指して~ 基礎 主任研究員 武田祐輔
私たちが物を見たり考えたりする時、脳の神経活動に伴って頭部周辺の磁場が僅かに変化します。この磁場変化(脳磁場)を計測することで、脳活動を高い時間分解能で捉えることができます。本研究では、光ポンピング磁力計を用いた新しい脳磁場計測システムの開発に取り組んでいます。これにより、ミリ秒で変化する脳活動を、簡便かつ高精度に可視化することが可能になります。
AI技術を用いた客観的な精神疾患診断を目指して
~脳内のネットワーク構造からみた精神疾患の分類~ 基礎 研究員 徳田智磯
現在、精神疾患診断は問診に基づいて行われていますが、私たちは脳活動データに基づく、より客観的な精神疾患診断の実現を目指しています。その第一歩として、診断のための新しいAI技術を開発しました。実際の精神疾患患者の脳活動データに応用したところ、安静時脳活動のネットワーク構造から精神疾患を適切に分類できることがわかりました。
Neuroergonomics Approach for the Development of Whole Body Cyborg AI
-Cyborg Skateboarding- 基礎  主幹研究員 Daniel CALLAN
Neuroergonomics is the investigation of human brain function in real world situations to promote development of technology to enhance performance and wellbeing。The goal of this research is to utilize a neuroergonomics approach to gain insights from human behavior and corresponding brain processes on complex tasks (skateboarding) involving dynamic whole body movement to facilitate development of Cyborg AI for control of androids.
Real-Sim-Real Robot Control Framework based on Internal Model Learning
-Motion retargeting, physical simulation, and transfer learning- 基礎 連携研究員 Jaepyung HWANG
This study aims to build a bridge between the real and the virtual world, so that a robot can learn and behave smartly like a human. For this problem, we divide it into three subproblems; motion retargeting, physical simulation, and transfer learning. To handle these problems, we utilize the internal model in the process of our framework, so as to inherit the characteristics of the human for the robot control.
15:45-16:55

無線通信

つなぐ・伝える・動かす
~電波を活用して豊かな未来を~
(5件)

ICTからエネルギー分野まで、安心で豊かな未来の実現に向け、電波を活用して快適なサービスを実現する先進技術や新たなアプリケーションの研究開発を行っています。

ワイヤーフリーロボット実現に向けたミリ波帯通信制御技術 応用 研究技術員 芹澤和伸
ロボットをはじめとするメカトロ機器には、給電や制御のための配線が多く存在します。ロボットの配線は、可動域を狭めたり、断線による故障の原因となったりと、様々な課題を生みます。こうした課題を解決するために、給電線や制御線といった配線の無線化を目指した、ワイヤフリーロボットに関する研究開発をご紹介します。
車載ハーネスの軽量化を実現する有線/無線連携通信技術の研究開発 応用 主幹研究員 清水聡
我々は機器内配線の無線化技術を「ワイヤレスハーネス」とよび、車の省エネルギー技術として提案してきました。しかしながら、無線通信は電波干渉による伝送品質の劣化が避けられません。そこで今回、車両のDCラインを用いた電力線通信と無線通信を組み合わせることで、ハーネスを削減しつつ、伝送品質を確保する技術の研究を開始しました。その内容をご紹介します。
可搬型ローカルクラウド技術を用いた耐災害ICTの研究開発
~ネット環境がなくても近くの人たちと情報共有や連絡ができます~ 応用 副所長 坂野寿和
LACS(Locally Accessible Cloud System)は、大規模災害時の電話もインターネットも使えない状況下で、近隣の人同士で連絡を取り合ったり情報を共有するための簡易な通信ツールです。LACSは大規模災害時だけでなく、イベント時などローカルな通信需要が急増する様々な場面での活用も期待されます。
様々な電波環境に対応した最適通信方式選択技術
~より多くのIoT時代のアプリケーションが快適に使える無線通信を目指して~ 基礎 研究員 栗原拓哉
IoT機器の増加により通信トラヒックは急増しており、また、電子機器の動作周波数の上昇や筐体の樹脂化により、予想外の電波雑音が発生しています。そのような環境下で多くの無線機器を収容のため、複数の周波数帯の中から空きチャネルを見つけ、適切に通信経路を割り当てる技術の研究開発を行いました。
広域ネットワークスキャンにおける周波数資源節約技術
~IoT時代に向けた確実で効率的なネットワークスキャン~ 基礎 研究員 鈴木健太
近年、IoT ワイヤレス機器の普及に伴い、それらの機器を管理するためのネットワークスキャンが求められています。しかし、闇雲にスキャンしてしまうと、無線ネットワークで本来行われている通信を邪魔してしまうおそれがあります。そこで、無線ネットワークに迷惑を掛けない様にスキャンしつつ、かつ確実にスキャンを実施する技術の研究開発を行いました。

事業開発セッション

10:30-11:40

パートナー機関

理化学研究所
ガーディアンロボット
プロジェクト(GRP)

プロジェクトで進めている研究の内容を各チームリーダーからわかりやすく説明します。プロジェクトの全体像を港TLから説明したあと、視覚系の環境認識のしくみ、音環境の認識とそれに基づくロボットの顔周辺の動作生成、さらに人とのインタラクションに伴う動作生成、言語によるやりとりを制御するしくみなどをご説明します。

理化学研究所

人と共生するガーディアンロボット チームリーダー 港隆史
理化学研究所ガーディアンロボットプロジェクトでは、日常環境で人と共生し、人に対して日常的な支援ができるロボットの実現を目指して、主体性をもって振る舞うロボットの研究開発を進めています。本発表ではプロジェクトの全体像について紹介します。
ロボットによる周辺環境の視覚的理解 チームリーダー 川西康友
周囲の物体を時空間的に認識するための枠組みとして、各時刻で認識したものを時間的に紐付ける技術の開発を目指しています。その一歩として構築した,VisualSLAMによる3次元空間理解と各時刻に得られる物体認識を統合して3次元的に物体の位置を把握するシステムについて紹介し、今後の方向性について議論します。
人の音声の検知およびロボットの発話に伴う動作生成 上級研究員 石井カルロス寿憲
ロボットに搭載したマイクロホンアレイおよびレーザ距離センサより、音環境知能技術に基づいて、ロボットの周囲にいる人の発話区間を検知・分離する機能を実装した。一方で、ロボットの前方で発話した人に視線を向ける眼球・頭・腰の動きを生成し、ロボット自身の声から生成する口と頭の動きと統合するシステムを実装しました。
人のインタラクション動作のモデル化に基づいたロボットの動作生成 チームリーダー 中村泰
スマートスピーカーなどの既存の対話システムとは異なり、自律移動型のロボットは人間らしい対話を行う事ができるシステムとして期待されています。本発表では他者とのインタラクションを行う人の動作のモデル化を通して人が行うような対話動作を行う対話ロボットの開発に向けた取り組みを紹介します。
言語をあやつるロボットの意図に基づく観測・行動制御 チームリーダー 吉野幸一郎
ロボットが人間と共生しようとする場合、言語を通じた人間とのやりとりが必要となります。この際、ロボットの発話や行動が意図に基づくようにすることで、人間にとってもロボットの発話意図が明確になり、人間の生活の役に立つロボットが実現できます。こうしたロボットの意図と、ロボットが何を理解して何を話すのか、またどうロボットが制御されるかについての枠組みについて説明します。
14:30-15:30

関連会社・パートナー機関

株式会社ATR-Promotions
ATR-Promotionsの
事業展開について

Promotionsでは、主にATRの研究成果展開を目的とした活動をしています。 今回は今年度からの新体制における、センサ関連事業やATRコーパス事業のご紹 介、最新の技術で先端研究を支える脳活動イメージングセンタのサービスについてご紹介いたします。

株式会社ATR-Promotions

「はかる」ことにより変わる世界  担当部長 足立隆弘
世の中のほとんどの事象は、適切な装置や方法を用いて計測することにより数値化可能です。そして数値化することにより、比較や解析、モデル化や指標化が可能になります。本プレゼンでは、弊社が販売している製品を用いてヒトの運動や人流を計測し、数値化して客観評価を行う方法についてご紹介します。
ATR-Corpus:ATR研究で培われた高品質データセット 部長 袋谷丈夫
ATRの先駆的な研究の成果であるATRコーパス。
音声翻訳・視聴覚研究の音声言語データベース、身近な70種の雑音から成る実環境雑音データベース、および顔認知研究の顔表情画像データベースから構成されています。音声対話・翻訳など実用AIサービスや学術研究を支える高品質な基本データとして活用されています。
MRIによる脳研究の技術支援 マネージャー 河内山隆紀
磁気共鳴画像法(MRI)は、脳構造の可視化だけでなく知覚や運動、思考や情動といった脳機能の評価にも用いることができる脳研究に欠かすことのできない万能な計測法です。本プレゼンでは、MRIが脳研究でどのように活用できるのか撮像・解析技術を説明し、脳活動イメージングセンタの研究支援サービスを紹介します。
16:00-16:45

砂栽培関連のパートナー

東レ建設株式会社
トレファーム事業について トレファーム事業推進室長 安江達郎

ATR様敷地内にあるトレファームラボは、トレファーム事業の中核の検証の場として「シェアリング農業の実証」「地域のいろいろな学校や団体との協業」「大学や企業との共同研究」がテーマの実証農場でありながら地域に開かれた農場として運営してきました。これまでの活動総括と今後広がる農業の可能性をお話しします。

東レ建設株式会社
株式会社グリーンファーム
高床式砂栽培農業(人・環境に優しい軽労化農業) 室長 松尾圭一郎

高床式砂栽培農業とは、栽培床を高床構造にすることで作業者の足腰の負担を軽減し、高齢な方や身体に障碍を持った方も栽培に取り組むことが出来ます。また土ではなく透水性、通気性の良い砂を用いることで作物の根の健全性を維持しつつ、一定の負荷を与えることで野菜本来の味を引き出すことが出来る栽培方法です。

株式会社グリーンファーム
一般社団法人
日本砂栽培協会
日本砂栽培協会について 理事 辰巳真起子

砂を用いて野菜や果物を育てる砂栽培法の普及に取り組んでいます。砂栽培は、力が要らず砂は入れ替えが不要で、人と環境にやさしい栽培法です。人材育成や砂栽培士資格取得を促進するための講義や実習の実施、各地の砂の栽培適正認定、個人向け「砂栽培クラブ『さらGarden」』運営等の活動をご紹介します。

日本砂栽培協会

特別企画

14:30-16:30

特別企画セミナー

セキュリティ・
プライバシ技術に
関する
研究開発

セキュリティ・プライバシ技術に関して、ATR及び外部協力機関の研究開発事例について、関連分野の動向を踏まえながらご紹介するセミナーです。セキュリティ脅威分析に関する研究開発及びメディカル・ヘルスケアデータのプライバシ保護技術に関する研究開発についてご紹介します。

基調講演:医療・創薬における
AI・データ利活用の現状と可能性 京都大学教授 奥野恭史
我々は、病院データや健診データを用いた疾患発症予測や、製薬会社と連携し創薬関連データを用いた創薬AIの開発を行っています。本講演では、これらの演者が取り組む具体的な事例を紹介することで、医療・創薬におけるAI・データ利活用の現状と課題、可能性について議論します。
セミナー講演:メディカル・ヘルスケアデータに対する
プライバシ保護技術 ~差分プライバシの適用~ 基礎 研究室長 橋本真幸
差分プライバシは、任意の攻撃に対する安全性を保証するプライバシ保護技術であり、近年注目されています。しかし、データにノイズを加えることから、データ分析や機械学習の結果に影響を与えないよう、データの種類やユースケースに合わせた適用が必要です。本講演では、メディカル・ヘルスケアデータへの差分プライバシ技術の適用について紹介します。
基調講演:サイバーセキュリティ分野への機械学習の応用 神戸大学准教授 白石善明
サイバーセキュリティが重要となっている今日において、セキュリティに関連する様々なデータに対する高度な分析が求められており、機械学習の応用が進んでいます。本講演では、これらの研究開発事例について紹介すると共に、脆弱性情報の分析技術に関する最新動向を紹介します。
セミナー講演:脆弱性情報からのセキュリティ脅威予測 応用 研究技術員 小津喬
ソフトウェアなどの脆弱性が報告された際に、その脆弱性が実際に攻撃に使用される危険性を予測する技術について紹介します。この技術では、脆弱性を記述した過去の公開文書を学習することで、新しく文書が公開された脆弱性の危険性を予測します。本講演では、学習モデル作成時からの時間経過による予測精度の変化についても分析します。
講演
脳情報科学
深層インタラクション
無線・通信
関連会社・パートナー機関
エコシステム構築
ベンチャー企業
パートナー機関

講演

13:00-13:30

テーマ講演

大阪・関西万博に向けた
グローバルオープン
イノベーション拠点の構築
経営統括部・事業開発室 代表取締役専務 鈴木 博之さんの写真

経営統括部・事業開発室 代表取締役専務鈴木 博之

開催が4年後に迫った大阪・関西万博では、”世界中の「いのち輝く未来」が集う万博”、”未来の技術と社会システムが見える万博”が基本計画の特徴として設定されるなど、科学技術やイノベーションへの期待やその果たすべき役割には大きなものがあります。本講演では、イスラエル、インド、ニューヨーク、カナダ、バルセロナなどの海外イノベーション拠点との連携に基づき実施中のスタートアップアクセラレーション(KGAP+)や企業との事業化プロジェクト創出支援(KOSAINN/KOSAINN+)を代表とする国内外のスタートアップへの支援プログラムを通じたグローバルオープンイノベーション拠点の構築に向けた活動とその大阪・関西万博へのインパクトについて紹介します。

13:30-14:00

テーマ講演

赤ちゃん型
インタラクション技術で描く
新たなコミュニケーション
介護支援
石黒浩特別研究所 グループリーダ 住岡 英信さんの写真

石黒浩特別研究所 グループリーダ住岡 英信

本講演では、乳幼児との対話が介護および介護施設にもたらす効果に着目した「赤ちゃん型ロボット」によるコミュニケーション介護支援について紹介します。介護施設では、コロナ禍により高齢者と外部(家族を含む)とのコミュニケーションが制限されるなど、高齢者も介護者も精神的な負担が増加しており、これまでと異なるコミュニケーション支援が急務になっています。我々の研究グループでは、乳幼児との対話から得られる精神面へのポジティブな効果等に着目し、介護施設の協力のもと、赤ちゃん型ロボットおよび赤ちゃん型インタラクション技術を研究開発しています。本講演では、これまでの取り組みや、介護施設へもたらす新たな価値について述べ、赤ちゃん型ロボットと共生する介護施設の未来像について議論します。

14:00-14:30

テーマ講演

量子コンピュータによる
暗号解読への対策
適応コミュニケーション研究所 所長 横山 浩之さんの写真

適応コミュニケーション研究所 所長横山 浩之

近年、量子コンピュータの研究開発が急速に進んでおり、近い将来、暗号化されたデータが容易に解読されてしまうのではないかと心配されています。2030年以降の無線通信システムが採用する暗号技術は、現行のコンピュータに加え、量子コンピュータに対しても安全性を確保する必要があります。本講演では、量子コンピュータの研究開発の現状を解説し、私たちが普段の生活で使用している2種類の暗号、共通鍵暗号と公開鍵暗号について、どれくらい安全性が低下するリスクがあるのか、どのような対策が必要であるのかを説明した上で、そのためにATRが取り組んでいる研究開発をご紹介します。

研究開発セッション1

10:30-11:40

深層インタラクション

アバターインタラクション(5件)

アバター(遠隔操作型ロボットによる自分の身代わり)は欲しくありませんか?アバターを操作して外出や労働ができるようになれば、身体的な能力や容姿を気にすることなく、誰もが社会参加/活躍しやすくなることが期待できます。ここでは、アバターの研究開発成果を紹介し、人とアバターの共生社会について議論します。

誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現 基礎 研究所長 宮下敬宏
アバターを介して、働く、暮らしを楽しむ等ができれば、誰もが社会参加しやすくなることが期待出来ます。ここでは、アバターとの共生社会実現に向けて、ATRが研究開発に参画しているJSTムーンショット型研究開発事業・目標1プロジェクト「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」を紹介します。
人とアバターを繋ぐCA基盤 基礎 研究室長 内海章
多くの人が様々なアバターを使って自在に活躍する社会を実現するには、人とアバターを結び付ける情報インフラであるCA基盤が必要になります。本発表では、CA基盤に求められる機能、個々のアバターやサービスとの関係、そこで蓄積される人々の活動をより良いサービスの提供につなげる仕組みについてご紹介します。
アバター共生社会に向けた実社会実証実験 応用 研究所長 宮下敬宏
働く/暮らすなどの様々な社会活動が、アバターを活用することによって変化し、新しいライフスタイルが生まれる可能性があります。ここでは、アバター共生社会プロジェクトで実施している様々な社会実証実験を紹介し、アバターによって生じるライフスタイルの変化、その社会的受容性などを議論します。
多層生体情報から読み解くアバターの生体影響 基礎 グループリーダ 住岡英信
アバターを使うことで私達の心と身体にはどのような変化が起こるのでしょうか?これを前もって知ることができれば、アバターを安全・安心に利用できるようになります。本発表では、アバターが私達に与えうる影響についてふれながら、その影響を多層的な生体情報から検討する取り組みについて紹介します。
アバター市場創出に向けたアバター共生社会企業コンソーシアム 応用 研究技術員 太田陽
アバター共生社会プロジェクトでは、企業のみなさんと本プロジェクトの成果を共有し、新市場創出に向けた活用方法検討にいち早く取り組むため、アバター共生社会企業コンソーシアムを設立しました。ここでは、アバター共生社会における新市場の特徴を紹介すると共に、アバター共生社会企業コンソーシアムを紹介します。
15:00-16:20

脳情報科学

認知機能を支える
脳のネットワーク(6件)

最先端の脳活動計測法・ロボットや計算機による脳機能のシミュレーションを用いて、人間の高次脳機能を解明し、コミュニケーション支援や使いやすいインタフェースの開発に役立てます。

脳波マイクロステートによるニューロフィードバック
~リアルタイム呈示による学習効果の検討~ 基礎 主任研究員 浅井智久
高齢者や精神疾患では、認知機能の変化に対応した脳内ネットワークが変容している可能性があります。本研究では、瞬間ごとの脳波の空間パターンを4つ(A・B・C・D)に分類しました。さらに、この状態間での遷移を誘導するニューロフィードバックシステムを開発し、脳波のメリットを活かしたリアルタイム呈示による学習効果を、若年健常者で検証しました。
受動的な運動学習のメカニズムを探る
~外骨格ロボットによる運動教示の効果~ 基礎 研修研究員 千代原真哉
新しい運動の習得では、他者から手や足を動かしてもらって、教えてもらうことがあります。このような身体の感覚による運動情報は学習を促進する可能性があります。特に正確な運動を繰り返し教示できる外骨格ロボットに手足を動かしてもらえば、今まで経験のない運動も効率的に学習できるかもしれません。そこで今回はこの教示による学習とその効果を調査しました。
ひらめき特有の脳状態 基礎 主任研究員 小川剛史
難しい問題に直面した時、ひらめきを用いて問題を解決することを日常的に行っています。これまで、このような問題を解決した時、どのようにして答えを導きだしたのか、解決方法によって活動する脳領域の違いについて明らかになっていませんでした。本研究では、ひらめき課題を行っているときの脳活動を機能的MRI(fMRI)を用いて計測し、問題解決の方法によって異なる脳領域が活動していることを解明しました。
高次視覚野から着想した人工知能モデル 基礎 主任研究員 細谷晴夫
我々の脳の視覚系には、複雑な物体を認識するための領域(高次視覚野)があり、それを模した人工知能モデルの研究は盛んです。しかし、近年の脳科学研究から、この領域には、物体のカテゴリによって、特徴表現をモジュール化していることがわかってきました。本研究は、そのような特性から着想した人工知能モデルを構築し、その性能を明らかにします。
様々な集団の行動特性を数理モデルで理解する 基礎 主任研究員 酒井雄希
ひとは日常生活に必要な様々な行動を、知らず知らずのうちに身に着けています。これは、これまでの経験から試行錯誤を経て学習し、身につけたものだと考えられています。しかし、こういった学習の仕組みが変化した時に、どういった行動特性につながるかはよく分かっていません。私達は、簡単な数理モデルに基づいた学習の変化で、健常者の衝動性や精神神経疾患といった様々な集団の行動特性を理解できることを見出しました。
簡易な計測装置による注意散漫状態検出を目指して
~合間のない持続的注意を課す注意散漫計測課題の作成~ 基礎 研究員 川島一朔
これまでの研究で、注意散漫状態をフィードバックするトレーニングにより散漫状態への気づきが強化されることが示されました。このトレーニングを自宅等で行えるようにするため、簡易な装置により注意散漫状態を検出することを目指しています。今回は、行動成績からリアルタイムな注意散漫状態を検出するための認知課題を作成しました。

研究開発セッション2

10:30-11:20

無線通信

製造現場を支える
高度なWi-Fi技術(3件)

工場のような、限られた空間の中で多くの機械が動作し、様々な電波が飛び交う環境でも、安定したWi-Fi通信を実現する、新しい観測・分析・予測・制御の技術をご紹介します。

“リアルタイム”アプリケーションの共存に向けた無線通信技術 基礎 研究室長 長谷川晃朗
機器の制御等において、意図した動作をさせるためには情報伝達に時間制約が設けられます。このような機器が共存する場面を想定した無線通信技術の研究開発を進めています。
高ノイズ環境下での周波数共用のための適応メディアアクセス制御
~簡単・安定を実現するマルチダイバーシティ無線LAN~ 応用 担当部長 近藤良久
開発したマルチダイバーシティ無線LAN(MD-WLAN)は、設置が容易な無線LANの特徴を強化しつつ、マルチチャネル・マルチポイント通信のダイバーシティを取り入れることで、産業の現場環境でも安定な低遅延通信を実現します。MD-WLANの概要と、映像伝送システムと組み合わせた応用について紹介します。
高ノイズ環境下での周波数共用のための適応メディアアクセス制御
~電波環境のセンシング・可視化技術:通信に影響する未知のノイズを捉えます~ 基礎 研究員 宮本進生
製造現場のような高レベル・広帯域な電磁ノイズが放射される環境においても信頼性の高い無線通信を実現するため、通信に影響する電波の発生状況の把握が必要です。様々な無線電波や広帯域の電磁ノイズの発生パターンを計測・抽出・可視化し、複数の周波数帯の無線リソースの利用に役立てるための研究開発を進めています。
14:30-15:30

深層インタラクション

ソーシャルタッチ
インタラクション(4件)

本発表では、人とロボットが物理的に触れ合うソーシャルタッチにおいて必要不可欠となる、不安を感じさせず心地よい感触をもたらすためのインタラクション技術について概観します。触れる前から触れた後までのインタラクションを一貫して扱う、実環境で人と触れ合うロボットを実現するための基礎研究を紹介します。

人とロボットのソーシャルタッチインタラクション 基礎 研究室長 塩見昌裕
私たちが物を見たり考えたりする時、脳の神経活動に伴って頭部周辺の磁場が僅かに変化します。この磁場変化(脳磁場)を計測することで、脳活動を高い時間分解能で捉えることができます。本研究では、光ポンピング磁力計を用いた新しい脳磁場計測システムの開発に取り組んでいます。これにより、ミリ秒で変化する脳活動を、簡便かつ高精度に可視化することが可能になります。
人とロボットのための触覚センサ技術 基礎 グループリーダ 住岡英信
アンドロイドロボットなどの柔らかいロボットは、人からの触れ合いを伴うインタラクションが期待されています。しかし硬い触覚センサの利用が難しく、触れ合いを知覚することができない状態でした。本発表では、布センサを用いた服型触覚センサにより柔らかいロボットに触覚の機能を実現する取り組みについて紹介します。
人を触れて褒めるロボット 基礎 研究室長 塩見昌裕
人の能力は、褒められることでも伸びていきます。人はロボットに褒められても、その能力を伸ばすことが出来るのでしょうか?多くの相手に褒められたり、触れながら褒められたりすることで、より人の能力は伸びるのでしょうか。本発表では、それらの疑問に答える研究成果について紹介します。
介護支援を目的としたインタラクティブドールセラピー 応用 グループリーダ 住岡英信
高齢者にとって、赤ちゃんとの関わりは、生きがいの醸成や癒やしにつながることがわかってきています。本発表では、私達がこれまで赤ちゃんのような対話を行う赤ちゃん型ロボットを用いて進めてきた認知症高齢者に対するコミュニケーション支援についての研究成果について紹介します。

事業開発セッション1

10:30-11:30

パートナー機関

株式会社TSK

鐵触媒有機合成で人にも環境にも優しい未来化学産業を 代表取締役 孫恩喆

弊社は京都大学化学研究所中村正治教授の卓越化学技術である「鐵触媒による有機合成法」で、「環境調和性の高い有機電子材料」を開発し、持続可能な社会を実現するために、2021年7月1日に設立しました。有機EL等に用いられる発光材料市場や、今後大きな市場が見込まれる全固体電池材料に参入を目指します。

株式会社TSK
一般財団法人ATRメタリサーチ
イノベーション協会
ATRメタリサーチイノベーション協会の社会貢献活動 代表理事 木戸出正繼

協会の活動全般と協会が目指す社会貢献活動について、外部機関との連携を踏まえて紹介します。

ATRメタリサーチイノベーション協会の社会貢献活動
ヴイストン株式会社
コミュニケーションロボット 重吉比呂
ヴイストン株式会社では、様々なタイプのコミュニケーションロボットの開発・販売を行っている。人との会話機能に主眼を置いて開発した「Sota」や「CommU」、機能を大幅に削ぎ落し、その存在感による対話を企図した「赤ちゃんロボット かまってひろちゃん」の紹介を通じて、弊社の取り組みを紹介します。
ROS対応研究開発用台車ロボット Yong Wei Jie
コロナ禍以降、自ら移動できるロボットの需要は益々高まりを見せている。ヴイストン株式会社では、ROSに対応した様々なタイプの台車ロボットを提供することで、ロボットの社会実装を後押ししている。シリーズ最新版となる「メガローバーVer.3.0」の紹介を中心に、弊社台車リーズの特徴を紹介します。
ムーンショット金井プロジェクト
ムーンショット目標1でのBMIに関する取り組み
~身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放~ プロジェクトマネージャー 金井 良太

誰もが、頭に思い浮かべた言葉や行動イメージだけでサイバネティック・アバター(CA)を連携させて、社会活動への参加を目指し、心的イメージや意図を読取るブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の性能を向上させ、社会における利活用の推進と倫理的課題を解決し、BMI-CAの新たな産業基盤を創ります。

ムーンショット金井プロジェクト
14:30-15:30

ベンチャー企業

けいはんなATRファンドと
ATRの事業創出
プログラムについて

ATR事業開発室では、「けいはんなATRファンド」出資企業との連携促進や研究成果に基づく事業創出を支援する社内プログラムを企画運営しています。本セッションでは、けいはんなATRファンド出資企業、および事業創出プログラムを経て事業化に取組むチームから事業化の状況や展望について紹介していただきます。

ATR事業開発室
ATR事業開発室の取組みとセッション概要 担当部長 坂野寿和
ATR事業開発室が取組むけいはんなATRファンドおよび事業創出支援プログラムの概要、および本セッションの全体概要についてご紹介します。
ブルーイノベーション株式会社
クラウドモビリティ構想の実現に向けて 代表取締役 熊田貴之

空飛ぶクルマや輸送ドローンが活躍する社会では、ドローンやモビリティが複雑に行き交います。安心のために、インフラの共通プラットフォームが必要です。弊社は独自開発したBlue Earth Platformを基にあらゆる飛行体が安全に自律移動できる「クラウドモビリティ構想」の実現に向けて取り組んでいます。

ブルーイノベーション株式会社
ユカイ工学株式会社
コミュニケーションロボットを活用した服薬支援 COO 鈴木裕一郎

コミュニケーションロボット「BOCCO emo」を活用した高齢者の服薬・コミュニケーション支援をご紹介します。ロボットから服薬時間のリマインドの結果、日々の薬の飲み忘れを防ぐだけではなく、服薬データの取得と医療従事者へ連携が可能になり、ケアスタッフや家族の負担を減らすことを目的としています。

ユカイ工学株式会社
エイアイビューライフ株式会社
自立支援型介護見守りシステム「A.I.Viewlife」(広角見守りロボットセンサー) 課長補佐 山出峰生

弊社製品である、自立支援型・介護見守りシステム「A.I.Viewlife」の製品特徴等を、弊社デモルームでの実演をご覧頂きながら、実際に現場でどのように活用していただけるのか、どういった課題解決が実現するのか、等をご説明いたします。

エイアイビューライフ株式会社
スマートスキャン株式会社
病気のない世界を作ろう 代表取締役 濱野斗百礼

スマートドックの普及によって、どのようにして人々が病気にならない未来を創り上げていくことができるのか、また、結果、社会にとってどのような望ましい効果を生み出すことができるのか、企業として持続可能に自力で成長しつつ、上記の目標を達成できるのかについて説明します。

スマートスキャン株式会社
SmartFinder【A-VIP1号】
SmartFinder:自己組織化位置推定方式 関西大学教授 滝沢泰久
自己組織化メカニズムを用いることにより、測位設備として定点ビーコン3点のみで広範囲の多数のBLEデバイスの位置を推定可能とするSmartFinderとそのコアメカニズムであるSOL(Self-Organizing Locakization)を概説する。
SmartFinder【A-VIP1号】
群知能を用いた移動センシングクラスタ 関西大学教授 滝沢泰久
鳥や魚に見られる群としての振る舞いを模擬した群知能メカニズムを応用拡張して、ロボットやドローンなどの自律移動体集団とその無線ネットワークへ適用し、有限時間内により多くの位置不明・数不明の目的物を探索して回収する移動センシングクラスタを概説する。
電波計測技術【A-VIP6号】
電波環境モニタリング装置 "Radio Catcher" ATR主幹研究員 清水聡
無線機器の増加に伴って干渉トラブルが発生し、原因解明のため電波環境を測定したいというニーズが増えています。その要望に応えるため、波動工学研究所では電波環境モニタリング装置「Radio Catcher」を開発してきました。今回、その機能・性能の紹介と測定のデモンストレーションをオンラインで実施します。
15:45-17:00

関連会社・パートナー機関

ATR Learning Technology株式会社

ATR Learning Technology株式会社は、ATRにおける外国語音声学習技術の研究開発から生まれた『ATR CALL』を英語学習システムとして展開しています。本セッションでは文部科学省によるGIGAのスクール構想が急速に実現されつつある中で活用が期待されるクラウド型システム『ATR CALL BRIX』について自治体での活用事例を交えてご紹介します。

ATR Learning Technology株式会社

ATR CALL BRIX ~GIGAスクール環境における英語学習ツール~ CTO 山田玲子
ATR CALL BRIXは大学を中心に学校や企業に導入されてきたが、コロナ禍で文部科学省のGIGAスクールが推進されたことにより小中学校での利用が進みつつある。音声習得に重点を置いたATR CALLの学習方法は学習初期の利用が効果的であり、望ましい動向である。自治体への導入事例を交えて紹介する。
株式会社ATR-Trek

ATRの音声技術と株式会社フュートレックのソフトウェア開発技術を融合し、携帯電話等への音声認識・翻訳・合成技術展開を目的として2007年に設立されました。スマホ、ロボット、車載、スマートスピーカー、IoT機器など様々な利用シーンで身近になったAI音声対話を実現するために重要な音声認識関連技術をご紹介いたします。

株式会社ATR-Trek

音声認識によるコミュニケーション支援 代表取締役社長 深田俊明
スマートフォンやコミュニケーションロボット、カーナビなど様々な利用シーンで音声認識を用いた対話システムが普及してきていますが、これを実現するための音声処理技術についてご紹介いたします。具体的には、音声認識、声認証、エコーキャンセルといった技術やこれらのユースケースについてご紹介いたします。
株式会社エーアイ
次世代高品質日本語音声合成エンジンAITalk5? グループ統括 大谷大和

当社の最新の日本語音声合成エンジンAITalk5?について紹介します。本製品は高速で高品質なテキスト解析が可能で、従来の波形接続方式や深層学習ベースの音声合成を利用することができます.プレゼンテーションではさらに当社の現在の取り組みについてご紹介します。

株式会社エーアイ
株式会社フィート
聴覚障害者のコミュニケーション支援アプリ 
~ 応用範囲拡大と利用者と連携した機能充実化 ~ 言語コミュニケーショングループ開発リーダ テオリン・アクセル

音声認識・合成技術に基づくコミュニケーション支援アプリは、音声・文字変換、定型文、筆談などの充実した機能によって、聴覚障害者の健聴者との円滑な会話を実施するための有力なツールとして親しまれてきています。近年着目される共生社会における障害者の自立に向けた教育・就労支援ツールとしての活用事例を紹介します。

株式会社フィート
株式会社ヒューマンテクノシステム
自分の声ソフトウェア「ボイスター」 高野哲朗

自分の声ソフトウェア「ボイスター」は、特定個人の声質で音声合成(TTS)を行うソフトウェアです。現在は、病気の進行や手術などで自分の声を失われる方に対し「第二の自分の声」としてご提供しております。当日は、ボイスターの概要や特徴のご説明に加え、利用事例や現在行っている取り組みについてご紹介いたします。-CAの新たな産業基盤を創ります。

株式会社ヒューマンテクノシステム

事業開発セッション2

10:00-11:30

エコシステム構築

KGAP+ DAY
- Batch5 DEMO-DAY -
(セッション1)

KGAP+(Keihanna Global Acceleration Program Plus)の第5期成果報告会をけいはんなリサーチコンプレックス推進協議会との共催で開催します。国内に加えATRが連携する世界のイノベーション拠点から選ばれた8か国15社が、日本の大手企業等との協働によるPoCを目指した3ヶ月間の取り組みを交えながら、パートナーや顧客を求めてビジネスピッチを行います。セッション1では、アメリカ、カナダ、日本の7社が登壇します。(英語、通訳なし)

Preteckt (カナダ)

車両を24時間365日監視し、検出されたメンテナンス上の問題点、重大度、その解決のために取るべき行動などを含む予測的・規定的なメンテナンスをクラウドベースのソフトウェアで提供しています。

Preteckt

picoNETS (アメリカ)

5Gラボでのイノベーションを先導する革新的な新時代のディープエッジCDN(Content Delivery Network)。通信事業者やコンテンツパートナーと協力し、プロバイダーの帯域コストを増加させることなく、エンドユーザーに高品質のメディア配信を中断させないための代替ソリューションを提供しています。

picoNETS

Obviouly AI (アメリカ)

誰もがコードを書くことなく数分でAIモデルを素早く構築&実行できるノーコードツール「Obviously AI」を設計し、最速で最も簡単なAutoMLツールを提供。世界中の3,000社の企業が利用し、Forbes誌で推奨されています。

Obviouly AI

大阪ヒートクール株式会社 (日本)

ペルチェ素子を用いて温冷感を表現した革新的なハプティクスインターフェースを開発。遊園地やスポーツ観戦など、騒がしい場所での観戦時に最適なコミュニケーションツールとして提供しています。

大阪ヒートクール株式会社

株式会社オシンテック (日本)

各国政府、国連関係機関、NGO等の公式発信情報を一元的に可視化し、世界のトレンド情報をタイムリーに提供するユニークなSaaSサービス”RuleWatcher”を開発・運営。言語の壁を越え、社会的な問題に焦点を当てて、高品質なルール・トレンド分析を提供しています。

株式会社オシンテック

株式会社Halu (日本)

子どもたちの多様なニーズに応えるため、子どもたちやその家族、作り手などの「人」を中心としたブランド”IKOU”を展開。運動機能に障害をもつ子どもとその家族のニーズに着目し、行動範囲を広げるためのポータブルチェアや、日常生活をより快適にするためのキッズウェアを開発しています。

株式会社Halu

Consento (日本)

家族や会社のチームメンバーなど、信頼できる仲間が認証プロセスに参加することで、パスワード、SIMカード、セントラルサーバーを必要としないデジタルセキュリティソリューション”Consento”を開発。紛失、個人情報の漏洩、ハッカー攻撃などのリスクを排除し、安心安全な情報管理を提供しています。

Consento

16:00-17:30

エコシステム構築

KGAP+ DAY
- Batch5 DEMO-DAY -
(セッション2)

KGAP+(Keihanna Global Acceleration Program Plus)の第5期成果報告会をけいはんなリサーチコンプレックス推進協議会との共催で開催します。国内に加えATRが連携する世界のイノベーション拠点から選ばれた8か国15社が、日本の大手企業等との協働によるPoCを目指した3ヶ月間の取り組みを交えながら、パートナーや顧客を求めてビジネスピッチを行います。セッション2では、インド、イスラエル、フィンランド、ドイツ、スペインの8社が登壇します。(英語、通訳なし)

Detect Technologies (インド)

極端な温度下でも機能する、世界初の連続したリアルタイムのガイド付き超音波モニタリングパイプラインシステム(GUMPS)と資産を確実に検査するためのインテリジェントなドローンを開発。資産、特にアクセスできない資産に関するリアルタイム監視を通じて、意思決定を簡素化します。

Detect Technologies

Infilect (インド)

大規模なビジュアルデータを分析するための小売業向けB2B SaaS製品を開発。消費者調査、市場調査、販売、監査のプロセスをより深く理解し、最適化することで、CPG企業の売上向上を支援します。

Infilect

Seevix Material Sciences
(イスラエル)

天然のクモ糸のように軽量ながら耐久性と弾性をあわせ持つ極細のバイオプロテイン繊維「SVX」を開発・製造しています。

Seevix Material Sciences

Beaconcure (イスラエル)

製薬会社、神経言語プログラミング(NLP)、データサイエンス技術を融合し、医薬品や医療機器に係る規制当局向け申請支援プログラムを開発しています。

Beaconcure

Kitchen Robotics
(イスラエル)

40種類の食材を使って無限のレシピを作る、世界初のロボットによるゴーストキッチン(デリバリー専用キッチン)ソリューション「Beastro?」を開発しています。

Kitchen Robotics

SeeTrue Technologies
(フィンランド)

頑強なセンサーと独自のコンピュータビジョンアプローチに基づき、世界で最も先進的なカスタマイズ可能なアイトラッキングソリューションを開発・提供しています。

SeeTrue Technologies

ProGlove (ドイツ)

インダストリー4.0を実現するウェアラブルバーコードスキャナーメーカー。製造、物流、輸送、輸送、eコマース、小売などの分野で使用される軽量かつ高速通信が可能な手袋型スキャナーを開発・提供しています。

ProGlove

SZENTIA (スペイン)

化粧品ブランドとユーザーをつなぐSaaSソリューションを開発・提供し、パッケージ、ユーザーの肌状態の評価、ハイパーパーソナライゼーション、循環型経済の管理など、真にスマートなアシスタントを実現します。

SZENTIA

特別企画

10:30-12:00 / 14:30-17:00

特別企画講演

電波COE研究
開発プログラム
~電波利活用
強靭化セッション~

電波COE研究開発プログラムとは、無線分野の研究者を育成するために令和元年度に開始された総務省からの委託事業です。メンターからアドバイスを参考に共同型研究開発、外部開放型研究環境の整備、電波の利活用に関する啓発活動を行っています。このセッションでは、無線通信に関する講演と電波COEで実施している各種活動の現状を紹介します。

電波有効利用関連施策の動向(招待講演) 総務省 総合通信基盤局電波部電波政策課 検定試験官 石原浩樹
今や、電波を使わない生活は考えられないほど電波は生活の中に溶け込んでいる。それに伴い、電波利用は重要なインフラとなったが、割当て可能な周波数は限られている。本講演では、電波を効率的に利用するために実施されている施策のうち、電波有効利用技術に関する研究開発等を後押しする施策について紹介する。
望ましい未来の社会と5G/Beyond 5G(招待講演) 株式会社日経BP 技術メディア局 局長 河井保博
5Gが徐々に広がり、2030年頃にはBeyond 5Gの時代を迎える。そのころ、5G/Beyond 5Gのインフラが支える社会はどうなっているのか。予想し得る未来と、そこで予想される課題を乗り越えた望ましい未来について考察することで、Beyond 5G時代の社会像を探る。
電波利活用強靭化に向けた周波数創造技術に関する
研究開発及び人材育成プログラム ATR波動工学研究所 所長 鈴木義規
総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)により、京都大学と連携してワイヤレス分野の中核拠点:電波COE(Center of Excellence)を構築し、電波利活用強靭化技術(柔軟でかつ力強い電波利用を支える技術)に関する5つの先端的研究開発を通じて、セレンディピティ(思わぬものを発見する能力)を持つ意識の高い無線研究者・技術者を育成します。
COE課題1 (Society 5.0の実現に向けた大規模高密度マルチホップ
国際標準無線通信システムの研究開発) 応用 株式会社日新システムズ システム・ソリューションシステム事業部 企画開発室 室長 柏木良夫
住宅密集地域でのIoT機器利用や、設置後に周辺環境が変化しても安定動作するように、大容量高密度環境にて高い接続率で通信できるマルチホップ無線規格を研究開発、国際標準化します。同無線システムを搭載したIoTゲートウェイ機器および社会実装用センシングデータ取得基盤を開発して、Society5.0が想定するサービスに展開、社会実装します。
COE課題2 (冗長検査情報を用いる通信品質要因解析に基づく
無線アクセス技術の研究開発) 基礎 京都大学 大学院情報学研究科 准教授 山本高至
無線通信では通信の成否は分かるものの、その要因は一般的に不明です。そこで、送受信期間など(冗長検査情報と呼びます)を付加・収集し、通信成否の情報等と組み合わせることで要因解析が実現できることを示します。加えて、解析結果に基づき高効率な無線パラメータ設定を行うアクセス制御技術の開発状況を紹介します。
COE課題3 (広域系WRANを用いた
高能率周波数共用システムの研究開発) 基礎 京都大学 大学院情報学研究科 特任准教授 水谷圭一
VHF帯広域系WRAN (Wireless Regional Area Network) により取得した遅延プロファイルなどの電波ビッグデータ(様々な電波の特徴量データおよび付随する関連データ)を活用し、受信した電波の特徴量から当該端末の位置推定を実施する手法や、電波センサを開発し、高能率な周波数共用システムの実現を目指します。
COE課題4(電波を用いた新しい近接センシング技術に
関する研究開発) 応用 ATR波動工学研究所 研究員 栗原拓哉
電波は通信以外にも我々の身の回りの様々な場面で使われています。例えば、電子レンジでの加熱や、GPSによる測位などがあります。我々はその電波をセンシングへと応用した「入力インピーダンス検知方式」を研究しており、人物の検知や、紙厚の検出等を対象に、検出技術の確立を目指しています。また、さらなる応用アプリケーションの検討を進めています。
COE課題5 (三次元全方位走査
フェイズド・アレイ・レーダーの研究開発) 応用 WaveArrays株式会社 代表取締役 賀谷信幸
全方位走査可能な三次元フェイズド・アレイ・アンテナをレーダーに応用し、全方位からのエコー波を瞬時に測定可能な超高速レーダーに進化させます。いろいろな周波数や用途に適したレーダーを開発します。本研究では、フェイズド・アレイ・レーダーの性能向上のために専用MMICを開発し、技術実証として宇宙デブリ観測用衛星搭載レーダーの実現を目指します。

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