プレスリリース

ロボットと視線検出を組み合わせた広告メディアの実証実験始まる
―ぬいぐるみがレストランやショップの案内を 可愛らしく説明―
2008年1月22日
(株)国際電気通信基礎技術研究所

(株)国際電気通信基礎技術研究所(略称:ATR、代表取締役社長:平田康夫,京都府精華町「けいはんな学研都市」)と(株)ATR-Robotics (代表取締役社長:高橋真知,京都府精華町「けいはんな学研都市」)は、ユニバーサル・シティウォーク大阪(大阪市此花区)にあるホテル近鉄ユニバーサ ル・シティにおいて、ぬいぐるみ型ロボットと人の視線検出を組み合わせた広告メディアの実証実験を1月23日から31日まで実施します。ホテルのフロント ロビーで、レストラン・客室・ショップの広告を含む案内板を見に来た人がどの広告を見ているかを検出して、ぬいぐるみ型ロボットがその広告を可愛らしく説 明します。実証実験を通じて、ロボットに対する集客効果、広告に対する注目度などを検証します。

ATRでは、視線検出によって人の意図を理解し、その意図に沿ってロボットが情報提示する研究を行っています。視線検出では、顔の特徴点から眼球中心を推 定できることに着目して、従来のような特殊な装置の装着を強いないで±5°の精度で視線を検出できます。±5°は、看板の前に立った(カメラから 1~1.5m)人から見て看板上で約±15cmくらいの領域に相当します。

今回のぬいぐるみ型ロボットは、2007年11月に行った弊社研究発表会の展示に比べて、顔特徴点の検出精度を向上させることで視線検出の動作の安定性を 高めました。実証実験では、本システムの検証として、導入前と導入後を比較し、集客数の比較や利用者の滞留時間を比較・分析します。
今後は、大型ディスプレーなども含めた、公共でのデジタル広告メディア(デジタルサイネージ)の分野で2年後を目処に実用化します。

なお本展示・実証実験は、(独)情報通信研究機構民間基盤技術研究促進制度の平成15年度研究委託「軽度脳障害者のための情報セラピーインタフェースの研 究開発」(実施機関:(株)国際電気通信基礎技術研究所)の成果展開として行うものです。ユニバーサル・シティウォーク大阪での実験実施に関しては、大阪 市次世代ロボット実証実験支援事業に採択され、ロボットラボラトリー、住商アーバン開発(株)ならびにホテル近鉄ユニバーサル・シティ(株式会社近鉄ホテ ルシステムズ)のご協力を得ています。

ロボット看板
図3:ロボット看板

ロボット看板利用シーン
  図4:ロボット看板利用シーン


本件問合せ先:
㈱国際電気通信基礎技術研究所(ATR)経営統括部 広報担当 野間・福森
   電話:0774-95-1172・0774-95-1114 / FAX:0774-95-1178