プレスリリース

ネットワークロボット環境でRobovie-IIとASIMOの連携実験を実施

平成20年12月22日
(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)

  (株)国際電気通信基礎技術研究所(略称ATR、代表取締役社長:平田康夫、京都府相楽郡精華町 (けいはんな学研都市))は、12月23日~12月25日に、ユニバーサル・シティウォーク大阪TM4階 「ロボットパラダイス」の店舗前において、種類や役割の異なるロボットRobovie-II(ATR、写真2)と ASIMO(Honda、写真3)が連携して、昨年Hondaで発表したデリバリー機能の実験を行います。
 2008年12月1日にユニバーサル・シティウォーク大阪TMで発表したネットワークロボット技術(注1)の実証実験では、ネットワークロボットプラットフォーム(注2)上に、ネットワークロボット開発の参画企業(ATR,東芝、NTT、 三菱重工業)以外に異種ロボットとして(株)イーガー製のマニピュレータロボット(アーク)が接続可能であることを 示しました。今回の実験では、ビジブル型ロボットとして、HondaのASIMOとの連携を通じて、ネットワークロボット 技術の普及・促進を目指します。
 なお、本実験におけるASIMOとの連携については、ATRと(株)本田技術研究所との共同研究契約に基づく技術協力を 得ています。 ユニバーサル・シティウォーク大阪での実験実施場所の提供に関しては、当施設を運営する住商アーバン開発(株)の ご協力を得ています。この喫茶店環境はネットワークロボットプラットフォームと同様にATRが開発したレーザ距離計 によるセンサ環境(環境情報構造化プラットフォームと呼ぶ)も実験では利用します。 異なるネットワーク環境が混在していても、それぞれの環境をうまく利用して複数のロボットが我々にサービスする ことができれば、様々な場所で将来、ロボットが連携するサービスを実現することが可能になります。
 本実験において、ネットワークロボット技術は、総務省委託研究「ネットワーク・ヒューマン・インターフェースの 総合的な研究開発(ネットワークロボット技術)」(実施機関:(株)国際電気通信基礎技術研究所、(株)東芝、 日本電信電話(株)、三菱重工業(株))の成果を利用しています。センサ環境は、文部科学省の平成18年度科学技術振興 調整費「科学技術連携施策群の効果的・効率的な推進」課題「施設内外の人計測と環境情報構造化の研究」 (実施機関:(株)国際電気通信基礎技術研究所、(独)情報通信研究機構)の成果です。


【デモンストレーション情報】
日時: 2008年12月23日~25日 10:00~15:00 (20分程度のデモを随時)
場所: ユニバーサル・シティウォーク大阪TM4階ロボットパラダイス店舗前
内容: Robovie-II・ASIMO・センサ環境の連携による喫茶店でのお客様対応デモンストレーションを、ロープパーティションの外から見ていただきます。デモの所要時間は20分程度です。上記の時間内に随時行います。


報道機関様向けデモンストレーション内覧会を下記の要領にて実施いたします。ぜひ取材にお越しくださいますようご案内申し上げます。

【デモンストレーション内覧会情報】
日時: 2008 年12 月23日(火) 11:00~12:00am
場所: ユニバーサル・シティウォーク大阪TM4階ロボットパラダイス店舗前
内容: デモ期間中の内容と同じです。

内覧会にご参加いただく際に、下記まで事前にご連絡をいただければ幸いでございます。

<本件 問い合わせ先>
㈱国際電気通信基礎技術研究所(ATR)経営統括部 広報担当 野間・福森
電話:0774-95-1172 / FAX:0774-95-1178
https://www.atr.jp/index_j.html




  
  
  
  
写真1 ユニバーサル・シティウォーク大阪TM 写真2 Robovie-II  写真3 ASIMO

       

 
<用語解説>
(注1)ネットワークロボット技術:
ネットワークロボット技術とは、異なる種類のロボットをネットワークでつなぎ、ロボット同士を連携・協調させることにより、 単体のロボットに比べて、人とロボットとのコミュニケーション能力を向上させることを狙った技術です。ネットワークロボット では、ロボットの概念を拡張し、人型ロボットに代表される身体を持ったロボット(ビジブル型ロボットと呼ぶ)に加え、 人の位置や動きを検出するようなカメラやセンサ又はICタグやタグリーダもロボットの一つとして考え、これをアンコンシャス型 ロボットと呼びます。物理的な体を持たず電脳空間(サイバー空間)で動作して人に情報提供などを行うソフトウェアも ロボットの一種と考え、これをバーチャル型ロボットと呼びます。ネットワークロボットは、この3タイプの複数のロボットが ネットワークを通じて連携・協調して、人の活動を助けるようなサービスを提供します。

(注2)ネットワークロボットプラットフォーム:
ネットワークロボットプラットフォームとは、ビジブル型・アンコンシャス型・バーチャル型といった様々なタイプのロボットを ネットワークでつなぎ、ロボットを連携・協調させるためのプラットフォームです。例えば、ロボットの認証・管理、利用者の 認証・管理、利用者に提供すべきサービスの決定やそのサービスを実行するロボットの選択と通知などを行います。
以上