プレスリリース

報道関係者各位
2010年 12月15日
株式会社国際電気通信基礎技術研究所


短時間の練習でロボットの遠隔操作が可能に
~観光ガイドを例題に実証実験開始~



株式会社国際電気通信基礎技術研究所(以下「ATR」、本社:京都府相楽郡精華町「けいはんな学研都市」、 代表取締役社長:平田康夫)は、「高齢者・障がい者のためのユビキタスネットワークロボット技術の研究開発」 において、ロボット操作に慣れていないユーザが簡単にロボットを遠隔操作できる技術を開発しています。 この技術開発を進めるために、一例として、観光ガイドボランティアが短時間の練習で遠隔操作を学習して、 家から現地のロボットを操作して観光ガイドを行う「遠隔観光ガイド実験システム」を開発し、 その実証実験を開始いたします。 本実験開始にあたり、以下の通り、報道機関の皆様に向けたデモンストレーションを実施いたしますので、 お知らせいたします。
地元の名所旧跡に関する知識や、海外の観光客に日本の文化を伝えたいと思っている観光ガイドボランティア (主に高齢者)は、連日現地に出向いて観光ガイドを行うのは難しいという問題を抱えています。 そこで、我々は観光ガイドボランティアの方々が、自宅から観光地のロボットを遠隔操作することで、 あたかも現地にいるかのように人と接して観光ガイドができる「遠隔観光ガイド実験システム」を、 ボランティアガイド団体の協力を得て開発しました。 本システムを使ったデモンストレーションを12月15日(水)に、実証実験を来年1月から3月(予定)まで、 奈良市総合観光案内所(JR奈良駅旧駅舎)において実施します。 この実験の結果をフィードバックし、だれもが簡単にロボットを遠隔操作できるようにする技術の確立を目指します。
(注) 本実験は、総務省委託研究「高齢者・障がい者のためのユビキタスネットワークロボット技術の研究開発」 の一環として行うものであり、(社)奈良市観光協会、奈良市総合観光案内所、NPO法人なら・ 観光ボランティアガイドの会 朱雀、(財)関西文化学術研究都市推進機構の協力を得て実施するものです。

報道向けデモンストレーション:平成22年12月15日(水) 14:00~15:00
内 容:高齢者の遠隔操作による観光ガイドロボット
場 所:奈良市総合観光案内所(JR奈良駅旧駅舎)
 (奈良市三条本町1082)
報道解禁日時:平成22年12月15日(水) 14:00

本件に関するお問い合わせ先
 ㈱国際電気通信基礎技術研究所(ATR)経営統括部 広報担当 野間・福森
      〒619-0288 京都府相楽郡精華町光台2-2-2
      電話:0774-95-1172 / FAX:0774-95-1178
      https://www.atr.jp/index_j.html


(参考)

【デモンストレーション内容:高齢者の遠隔操作による観光案内ロボット】
内容: 高齢者が遠隔操作するロボット(Robovie™-R3UNR(写真1))が、奈良市総合観光案内所(写真2)の中で、 観光に来た一般の方に対して、奈良の観光案内を、身振り手振りを交えて行います。 遠隔操作は、操作の様子がわかるように奈良観光案内所内で行います。 また、遠隔地からの操作をお見せできるように、精華町にあるATR社内からの遠隔操作も行います。



写真1 Robovie™-R3UNR 写真2 奈良市総合観光案内所(JR奈良駅旧駅舎)


<用語解説>ユビキタスネットワークロボット
ネットワークを介して、異なるタイプのロボットを連携・協調させることにより、単体のロボットに比べて、 人とロボットとのコミュニケーション能力を向上させるためのネットワークロボット技術の研究開発はこれまで 単地点連携が主でした。 ユビキタスネットワークロボットの研究開発は、単地点から多地点に拡張する技術で、家、病院、 商業施設などの多地点のロボットサービス連携を実現することを目的にしています。