プレスリリース

(株)国際電気通信基礎技術研究所
2017年5月31日
店員がロボットをプログラミングできるようになりました!
ロボットを使ったことがない人がロボットに直接仕事を教えられるようになる技術を開発

株式会社国際電気通信基礎技術研究所(以下「ATR」、京都府相楽郡精華町)は、卸売業・小売業・サービス業などの店舗において接客するロボットを、現場の店員が直接仕事を教えるための技術(見よう見まね技術)を開発しました。

 卸売業・小売業・サービス業では、ロボットに接客、広告・宣伝などを店員の代わりに行わせることが、様々なロボットの普及により現実的なものになってきました。しかし、ロボットが実際に働くためには、現場での多くの常識的な振る舞いが必要です。このような振る舞いを現場で働く人たちから聞き取り、ロボットのソフト開発者がプログラミングすることは、現場と開発者の間でのやりとりが難しく、開発コストも嵩むため、ロボット導入の妨げとなっています。
 そこで、このようなやりとりをせずに、現場の店員がロボットに直接仕事を教える(プログラミングする)技術を開発しました。店員が、実際の店舗で、ロボットにして欲しい仕事を、ロボットに対してやってみせると、ロボットは、動きを計測するセンサやマイクを使って、その店員の動作(お客さんに対する位置、動き、発話内容、声かけのタイミング)を自動的に学び、自ら実行できるようになります。
 この技術は、様々なロボットに適用可能です。多くの店舗で働くロボットの利便性の向上と導入コスト削減を目指します。

 今後は、接客、広告・宣伝が可能な次世代のデジタルサイネージとなる「ロボットサイネージ」の事業化を目指す株式会社Mビジュアル(東京都文京区本郷3-26-6NREG本郷三丁目ビル、代表取締役社長:清水洋一郎)と連携し、本技術の社会実装を進めていきます。


図1 デモで使用する人型ロボット(Robovie-R3)


図2 実験時の様子
左写真:プログラミングをしている様子
右写真:プログラミングされた動作を実行している様子

【研究支援】
本技術は、総務省戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)重点領域型研究開発(スマートネットワークロボット)の委託業務の結果得られたものです。

【お問合せ先】
株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR) 経営統括部 企画・広報チーム
〒619-0288 京都府相楽郡精華町光台二丁目2番地2(けいはんな学研都市)
TEL:0774-95-1176
pr@atr.jp